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小説1B
第三節
一行はひた歩き続けていた


「あれか、例の森は?」

レイドの声を聞いたレイ達は立ち止まった。

「ここね。」

「じゃあさっさと抜けて、街に行こう。」



レイ達が森に入ろうとした瞬間、複数の獣の唸り声が聞こえた。

レイはすぐにその唸りの違和感に気づいた。

「…クロウ、今の唸り声の中に…何か声みたいなのが混ざってなかったか?」

「ああ、獣らしくなかった。人が唸り声を真似た様な…そんな声だったな。」

「皆、気を付けて進もう。」

レイ達は、森の奥に姿を消した。



少し進んだ頃、先ほどの唸り声はより大きく聞こえた。

「近いですね。」

「敵意がある…のかな?」

「それは間違いねえだろうな。一体どんな魔物だ?」


そんな事を話していると、辺りの草木がざわめき始めた。

「風…じゃないわね。多分すぐ近くにいる。」



一行が静まると、真後ろの草木が激しく動いた。


レイ達が後ろに気を取られた瞬間、正面から魔物が飛びかかってきた。

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