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運のない男の話
第五節
次の日――



街のギルドで相棒と出会う。

「ようタルガ。」

「ディムか。どうだ? 借金は返済できたか?」

「それが聞いてくれよタルガ。あの後すぐにギャンブルで…」

「…全部使ったのか?」

「おぉ、流石は長年の相棒だ。お察しの通り、全部使った。」

「…」

「で、今は一文無しに逆戻りだぜ。全くツイてねえ。」



嘘言うなって?

嘘なんかついちゃいねえさ。



「…そんな事して、何が楽しいんだかな。」

「気にすんな。俺の自己満足さ。」

「全額使わなきゃ満足できんのか?」

「あぁ。やっぱ、やるなら全額じゃなきゃな。」



タルガはテレビをチラリと見た。

「まぁ良い。さぁ、今日の仕事に向かうぞ。」

「ある村の村長さんからの依頼だったな。内容は…」

「その村を困らせる盗賊共の討伐だ。行くぞ。」

「はいよ。」





“昨日、寄付金では前代未聞の大金が孤児院に寄付されたとの情報が入りました。その額は…”



ったく、俺って奴は…

本当に、運のねえ男だぜ。







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あきゅろす。
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