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運のない男の話
第三節
「…9からKまでのストレート。」

ダンディなオッサンはストレートか。

なかなかの手だな。


「スペードのロイヤルストレートフラッシュ。」

ほう、こりゃあたまげたぜ。

ワイルドポーカー以外なら最強の役だな。



気弱そうなオッサンはマックしたから役はわからねえ。



「2と8のフルハウス。」

これまたなかなかの役だ。



さて、俺は…





「5のファイブ・オブ・ア・カインド。」

「!?」



さて、チップは俺の物だな。

次の勝負といこうか。



「…チェック。」

ダンディなオッサンの初手は流しか。

「レイズ。」

今度はねえちゃんが増額だな。

「…コール。」

気弱そうなオッサンは無難にコール。

「コール。」

お坊ちゃま君も同様にコール。



「レイズ。」

俺は再び大幅に増額した。



他の奴らの表情に焦りが見える。



その後は全員コールし、カードチェンジの時間になった。



俺は交換無し、ねえちゃんは一枚。

ダンディなオッサンは二枚、他は三枚交換した。



「…フォルドだ。」

ダンディなオッサンは降りたか。

さっきの例があるから、だろうな。

「…」

ねえちゃんは随分悩んでるな。

さっきみたいに返り討ちになりたくねえだろう?



「…フォルド。」

降りたか。



「フォルド。」

気弱そうなオッサンは即答で降りた。



「…フォルド。」

おいおい、全員降りちまうのかよ。



「まさか、全員降りるとは思わなかったぜ。ま、俺は助かったけどな。」

さぁて、ショーダウンの時間だ。




「2と3のツーペアだ。」

「!?」

「まんまと騙されたな。じゃ、チップは頂いてくぜ。」





今日は割と稼げた方だな。

この辺にしとくか。

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