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運のない男の話
第二節
ちなみに俺がやるのは決まってる。

ワイルドポーカーだ。



さぁて、今日のお相手は…



やたらダンディなオッサンに…

セクシーなねえちゃん。

それに気が弱そうなオッサン…

最後は裕福そうな少年だな。



ディーラーがカードを配る。

おっと、どんな手かはその時まで教えねえぞ。



まずはダンディなオッサンからだ。

「レイズだ。」

いきなり増額してきたか。

「コール。」

セクシーなねえちゃんはそれに乗ってきたな。

「こ、コール…」

気弱そうなオッサンはビビりながら乗ってきた。

「コールだ。」

お坊ちゃま君は余裕で乗ってきた。



じゃ、俺の番だな。

「レイズ。」

賭けた金額は手持ちの約8割だ。



「!?」

その額に参加者全員が驚いた。

当然俺は表情を動かさねえ。

ポーカーフェイスはポーカーの基本だからな。


さぁ、コイツらはどう読むかな?

「…コール。」

ダンディなオッサンは勝負に出た感じだな。

「コール。」

一方でねえちゃんは余裕の表情。

余程自分の手に自信があるのか…

「…コール。」

自信なさげだな。

もう少しで大きな役が成立しそうな感じか。

「コール!!」

お坊ちゃま君は簡単に乗ってきた。



さぁ、カードチェンジの時間だ。

俺とセクシーなねえちゃんはノーチェンジ、ダンディなオッサンは一枚だけ交換した。

お坊ちゃま君は二枚、気弱なオッサンは三枚交換した。



さて、順調にチェックで回ってきた。



悪いな。

その流れ、崩させてもらうぜ。



「レイズ。」

手持ちの合計額の9割5分ってとこか。

オールインしても良いんだがな。

「…コール。」

相変わらずダンディなオッサンは勝負師だな。

「コール。」

この女、笑ってやがる…ポーカーで笑うとはな。

ノーチェンジで来たあたり、良い手ではあるようだ。

「…フォルド。」

気弱そうなオッサンはゲームを降りたか。

「俺もコールだ!!」

お坊ちゃまもコールか。

まぁ、予想通りだな。


さぁて、ショーダウンの時間だ。

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