小説5 第九節 だんだんわかってきたな。 誰かが鏡の塔に行き、俺が写し出された。 多分、俺に対して強い憎しみを持った奴だろうな。 それが鏡の塔から外に出てしまい、暴れまわった。 ソイツの"イメージ通りの俺"がな。 結果、何も知らねえ俺が覚えのねえ悪事を理由に襲われたってワケか。 誰かは知らねえが、恐らく文明を滅ぼしたのは誰かを知りたかったんだろう。 復讐しようとしたかはわからねえが、まぁどっちでも良い。 俺を強く恨んでる奴が多少なりいるのは確かだがな。 「で、肝心の場所はどこなんだ?」 「ここからずっと北の方、荒野の真ん中にポツンとあるんだけど、今じゃそこらじゅう荒野だらけだからわかりづらいかもね。」 「そうか…」 [*前へ][次へ#] [戻る] |