フリオスの生き物達 第五節 「…あ、夕焼けが…」 気づけば、西の空が真っ赤になっていた。 「もう夕焼けが見える時間か…帰らないとな。」 「そうですね。」 俺は帰ろうと森の方へ向かうが、レリィが動かない。 「ん? レリィ?」 「あ、すいません。見とれちゃって。」 「確かに、綺麗な夕焼けだな。」 「…ガインさんは、このフリオスを守る仕事をしてるんですよね?」 「あぁ、そうだ。」 「このフリオスの事、お願いしますね。」 「…努力する。それじゃダメか?」 「ダメです。」 笑顔で言われてしまった。 「…わかった、言い直そう。」 「お願いします。」 「任せてくれ。フリオスを滅ぼさせはしない。絶対に。」 「…心強い限りですです。とっても。」 「それは良かった。」 そうして俺とレリィは、家に帰っていった。 完 [*前へ][次へ#] [戻る] |