時の流れは早いモノ
第二節
「で、何してんだ?」
「何か巻物…というかトイレットペーパーみたいな物を見つけたんだけど…」
「トイレットペーパーって…これは我が家の家系図だ。」
「ふーん…ずいぶん長いんだね。それに古ぼけてる。」
「そりゃあ家系図だからな。数千年ほど前から続いてるらしい。」
家系図…
って事は…
その家系図見せて!
「ん? どうしたのフレイヤ?」
「多分、コイツが生まれた頃の"初代ご主人様"を思い出したんだろう。」
懐かしいなぁ…
もう2521年前…だったかな?
―――
「なぁフレイヤ。お前、正直言って人間が嫌いだろ?」
と、突然何?
「力ずくで捕まえたりして悪かったな。でも、こうなった責任はとるつもりだ。」
…
「お前を引き取る予定だったお偉いさんは"やっぱり要らない"とか言うし、仕方ねえからお前は俺が飼う事にする。大丈夫、不自由な事はなるべくなくしていくつもりだ。」
何故かはわからないけど、私は嬉しくなり、返事をするようにワンと鳴いた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!