ある漢の日常
第三節
大通りでは、トラックが暴走していた。
「ブレーキでも壊れたか…!!」
道が下り坂な為、トラックは止まらない。
さらに、前方の交差点には人がいる。
ほとんどの人間はトラックの存在に気づいて逃げたが、少女が1人逃げ遅れている。
恐怖で足が震えているようだ。
中で運転手がトラックを止めようと必死にブレーキを操作するが、止まる気配はなかった。
「しょうがねえ…!!」
男はトラックを走って追いかけた。
男は暴走するトラックのすぐ左まで接近した。
そのまま跳び、トラックのドアに体当たりした。
「出てきやがれぇ!!」
「!? うわぁ!!」
男はドアを破壊し、そのまま運転手を外へ押し出した。
運転手は人ごみの中に投げ出された。
「さて、次は…!!」
運転手の無事を確認した男は、建物の壁を蹴り、トラックに向かって突撃した。
「止まれぇぇぇ!!」
男はトラックを蹴り飛ばした。
蹴り飛ばされたトラックは建物の壁に跳ね返り、道路の真ん中に着地する様に止まった。
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