小説1A 第一節 村を出たレイ達は道に沿って一番近い町村を目指していた。 しばらく歩いていると町が見えてきた。 「やっと見えてきたわね。あぁ疲れた。」 「やっとってそんなに距離あったか?」 「アンタの体力が無尽蔵なだけよ。」 遺跡の探索、強敵との戦い、更に休まずに隣の町まで歩けば誰だって疲れる。 西の村では未だに村長勢と対立勢の言い争いが続いていた。 そこにクロウが割って入った。 「おい、ちょっといいか?」 「何だ?」 「多分遺跡はもう使い物にならないぞ?住み着いてた魔物が中を滅茶苦茶に荒らして観光だろうが住宅地開発だろうが使えそうにない。」 そこに居た村の人間達は驚きとショックを受けた。 「で、どうする?それでも欲しいか?」 「…」 村人達は黙り込んでしまった。 「一件落着だな。」 「じゃあ出発…」 クロウがそう言いかけた瞬間腹の虫が鳴いた。 「…」 ラムドとクロウは黙り込んだ。 「飯にしよう。」 「…あぁ。」 2人は食事処に向かった。 [次へ#] [戻る] |