歌うサクランボ4 雨戦以来、何だか腑抜けた気持ちになっていた理由がわかった。 「スク、アーロさ、ん…っ」 スクアーロが居ない。それが悲しい。 綱吉の蜂蜜色の双ぼうから零れた涙が頬を濡らして地面へと落ちた。 ただ、悲しい。 誰かが傷つくのも死ぬのも嫌だと語ったのに。 実現すら出来なかった。 相変わらず空は澄み渡っていて何だか憎々しくなる程だ。スクアーロは居ないというのに何もかわらない。 「…、」 けれども、これ以上留まるわけにはいかないのを綱吉は知っている。 スクアーロに認めてもらえるような、誰も傷つかない空になるために進まなければならない。これ以上、ザンザスの思い通りには・させない。 綱吉は空を見上げた。 END Next言い訳 ←→ |