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歌うサクランボ3
『…甘ぇな』
『…ですよね…はは、すみません。こんな事言って』
『だが…テメェには強い優しさがあるなぁ』
綱吉はきょとんと瞬く。スクアーロが褒めているのかけなしているのか必死に考えているようだ。
『お゙い。』
『え?あっ!すすすみませっ』
『褒めてんだよっ』
そう言って立ち上がるスクアーロ。そのまま玄関に向かいはじめた。
『それ、実現してみろや。そしたらテメェを認めてやるぜぇ』
振り向きざまにニヤリと笑うと綱吉は頬を紅潮させてスクアーロの名前を呼んだ。
『あ・の!…えーっと…がんばりましょ…う?』
今度はスクアーロが頬を紅くした。何言ってんだと呟いた。自分で言った事に照れている綱吉にじゃぁな・と言い残してスクアーロは沢田家から出て行った。
その白銀の煌めきの余韻も残さぬまま綱吉はその場にヘタリこんだ。自分の胸を押さえる。
『…ドキドキする』




綱吉の家をでたスクアーロもやや紅い顔のまま屋根を伝い走っていく。
人と話してあんなに楽しかったのは、心が安らいだのは初めてだったかもしれない。そしてザンザスには持ち得ない強さを知った。
沢田綱吉という存在が自分の中に確立してしまった。



















綱吉は空を見た。



あきゅろす。
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