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歌うサクランボ2
綱吉はそう言ったスクアーロの表情を見ると不思議と恐怖がひいていった。この人は自分に危害を加えないという事がわかったからだ。何となく・だけれど。
『あの…』
『あ゙ぁ?』
前言撤回。やはり怖い。
『えと…家、入りますか?お茶出しますよ。』
今はリボーンやチビ達もいないしと慌てて付け加えた。スクアーロは驚きに目を見開いたが入る意思を伝えた。


家にはまさに二人きりで、お互い何故入ってしまったか入れてしまったか・と疑問を抱えつつ椅子に腰かけ黙り込んでいる。
『あ…スクアーロ…さん?』
『あ?』
『あの…俺の話を聞いてもらってもいいですか?』
家にあがり茶までもらっている身としては聞くのは当たり前だと思ってスクアーロは頷いた。
『…オレ、誰にも死んで欲しくないんです。傷つくのも嫌です。オレはオレが傷つく事のイタさがわかるから誰かが傷つくのは嫌なんです。傷ついて嬉しい人なんていないだろうし…』
スクアーロは内心に驚きを綴じ込めて語る綱吉を見つめた。
甘い。ザンザスに比べるとなんと甘いだろうか。だが…優しい。確かに傷つくのは嫌だ。
その痛みを理解し、他人の痛みを自分の痛みと認識するのはザンザスには出来ないし、他の人間にだってしがたい事だ。



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