NOVEL
初めて。(ディーノ視点)
俺がソイツの住処である屋上へ足を踏み入れた時。
ソイツの切れ長な目が俺を睨んだ。
目付きは悪いものの、瞳の奥がなんとなく気に入った。
好きになってたなんて気付かなかった。
なにせ相手は男で、しかも中学生と来た。
俺が買って来てやったアイスを食う仕草に欲情した、なんて言ったら、例によって
「変態」呼ばわりされるに決まってる。
でも仕方ないんだ。
全部が俺を必死にさせる。
そんなコトに恭弥は気付かないみたいだけど、な。
「貴方はいつも余裕だね」って言われた時に気付いた。
余裕なんてある筈無かったケド、
そっちの方が恭弥が可愛い顔を見せるので、
そーゆーコトにしてる。
でも時々言ってやるんだ
"愛してる"って魔法を。
[*前へ][次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!