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長編
A
 





この時間だとちょうど通る時間だな‥。



アッシュは空き地の前の道に出る。



ん?来た来た。




アッシュは買い物袋を持って歩いてくる朱金の髪をした飼い主を見つけた。







「にゃあ〜〜」

「!あ、アッシュだ〜」



駆け寄って来た主に尻尾を立て、ゴロゴロと喉を鳴らし、足に頭を擦り付け纏わりつく。



「アッシュ可愛い///お腹空いたのかなぁ〜?」


「にゃぁう〜」


「‥仕方ないなぁ〜///」


朱は自分が、昼に食べる為に買ったであろう、惣菜のチキンを取り出しアッシュが食べやすい用に千切って地面に置いた。





こんなので足りるかよ‥。



アッシュはフン!と鼻で息を付き、さっきの態度とは打って変わって尻尾を下ろしフリフリと地面に叩き付ける。




「‥。アッシュ;;食べないの?チキン好きでしょ?」







甘いな‥。


どうしょう‥;。と悩む朱の隙を突いて左手に持っている惣菜のチキンを奪い取った。




捕まらないように急いで逃げる。








「こら!アッシュ!!‥‥;くそぅ‥俺の昼飯が‥;;;」






後ろから朱の怒りと悲痛な声が聞こえたが気にせずチキンをくわえたまま空き地に走って逃げた。






 

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