長編 B ルークが来てもう、10年が経つ、相変わらず従順で俺を御主人様と、かしづくレプリカ――‥。 変わらないようで変わった俺達の関係。 俺の身の回りの安全を守る為。と、言う理由を付け父上に頼み、今では双子の兄弟と言う事にしてレプリカと共に学校に通っていた。 ―朝― 学校に行く為の支度をする、アッシュとルーク。 「アッシュ様、早くしないと遅刻しますよ?」 のんびりしている主を急かすレプリカ。 「‥ルーク」 「なんでしょうか。アッシュ様?」 「また、だ。言っただろう?2人っきりの時はレプリカでは無くルークでいろと」 「‥しかし、アッシュ様‥」 「コレで3度目だ。ルークはよっぽとお仕置きされたいみたいだな」 アッシュの言葉にルークは慌てた。 「ヤダよ‥。アッシュは手加減しないし、昨夜も酷かっただろ‥。今日は体育もあるんだ!これ以上は体が持たない‥」 俺達はいつしか互いに惹かれ合い付き合うようになり――‥。 体の関係も勿論ある。 あの無機質なレプリカの心をここまで開かせるのにどれだけ時間を費やしたか‥。 「遅刻して旦那様からのお叱りを受けるのはオレなんだからな!ダベってねぇーでいくぞ?」 「分かっている。しかしあの程度で音を上げるとはな、ルークは、まる一日は保つように体力つけねぇーとな」 冗談なのか本気で言っているのか、どちらにしてもアッシュのレプリカ兼恋人であるルークは大変だ。 「体が幾つあっても保たねぇな‥」 ルークは、ハァ‥。と、アッシュに聞こえるようにワザと溜め息を付いた。 支度を済ませたアッシュとルークは鞄を持って部屋から出た。 [*前へ] [戻る] |