山茶花の別小説
NGワードなしでエロはかけるか? *カノラダ注意
ラダマンテイスは、途方にくれていた
時間通りに目覚めた物の、あたりの様子が見慣れた自分の部屋とはまるで違っていたからだ。
だが、隣で眠っている男を見て納得する。
体毛の濃い自分と違って、毛根が全部頭へ行ってしまったのかと思うほどカノンは体毛が薄い。
それもあいまって、まるで名工が作り上げた彫刻のようにも見える。
だが、この男が彫像などではない事をラダマンティスが一番よく知っていた。
なんどもなんども天国へ上り詰めさせられたのだ。
泣いて許しを乞うても許されず、散々に責め立てられ歓喜の涙を流した。
脳裏に広がる目くるめく光景に、頬が熱を帯びてくる。自分自身のはしたない行動に本気で叫びだしたくなってきてしまった。
騒がしい気配に目が覚めたのか、カノンがうっすらと眼を明けた。
「どうした…まだ時間じゃないだろ?来いよ」
差し出された手に心が揺れる。散々恥ずかしい所を見られてしまったのに、どんな顔して話せばいいのだろう。
やがて、カノンの手はぱたりと落ちて再び眠りの世界へ囚われてしまった。
ラダマンティスは残念な気持ちより、幾分ほっとした気持ちの方が強かった。こんな真っ赤な頬をカノンのに見られたら、何を言われるか判らない。
「カノン」
大事な宝物をいつくしむようにその名を唇に載せると、ラダマンティスはカノンを起こさぬようにそっと傍らにもぐりこんだ。
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