山茶花の夢小説
秘密のお茶会   その2
「いらっしゃいサエラ。待ってたのよ」
 さっそく、私を皆さんに紹介してくださる。
「こちらは、サエラ 。私の幼馴染で姉のようなポジションの人なの。」
 にっこりと頷いておく。
「サエラ、こちらは、冥王の姉パンドラ。そちらは、ソロ家の後継者でポセイドンの現し身・ジュリアン・ソロよ」
「はじめまして、辰巳サエラ です。」
 いかにも世界が違いそうなお二人にとりあえずお辞儀をしとく。
「はじめまして、パンドラよ。」
 冥王のお姉様は優雅にお辞儀を返してくれた。
「はじめまして、ジュリアン・ソロだ。海底神殿の主でもある。私の海龍がいつもお世話になっているそうだね」
 ソロ財閥の党首は鷹揚に笑ってる。…けど。

「私の海龍?」
 そんな人はお会いした事ないと思うし、お世話した事だって思いつかないわ…。

「カノンのことよ。…サガの弟の」
 あぁ、あのしょっちゅうお腹壊す人。たしかに、いつもお世話してあげているわね。

 ご機嫌な沙織お嬢さんと、冥王のおねい様パンドラ様と、海皇ジュリアン様がなぜ一堂に揃ってらっしゃるのかが問題だわよね。私を紹介してくれる為だけじゃないんでしょ。

「待ってたのよ。いいものが手に入ったの。 以前からずっと欲しかった物なんだけど、なかなか手に入らなくてやきもきしてたの。それで、とうとうシオンに頼んでみたの。」
 沙織お嬢様ァ頬が紅潮してとってもお綺麗ですが、正直聞きたくない気がしますよ。

「やっとうまくいったわ。こんな事なら、最初っからシオンに頼べばよかった」
「本当に長い道のりだったね。私も、とっても楽しみだよ」
「本当にね、何度肩透かしされたことかしら」
 何か不穏な空気が漂っていると思うのは杞憂かしら


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あきゅろす。
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