山茶花の夢小説
らっぱのマーク 10
表のドアベルがカロンと可愛らしい音を立てる。趣味のいいアルデバランさんが音で選んだと言うだけあって大きくもなく、耳障りでもない可愛らしい音。(それをまたブラジル中のお土産屋をしらみつぶしにして、同じ音のするカウベルを探したというムウさんの根性も見上げたもんだわよね)
どれどれ、御用は何かしら?
「お〜い、サエラちゅわん!看護士のお姉さまがた試食してくんな」
大きなお皿を捧げもって登場したのは、蟹座のデスマスクさん。デスマスクなんてある意味凄いお名前だけど本人は気さくな悪たれって感じで悪い印象はないわ。
まあ、実際に戦場で合間見えるとかなりイメージ違ってそうなのは否めないけど…。それをいったら、此処の人たちは全員平時と有事の印象がまるで違うのでしょうね。何事もないのに越した事はないのだけれど、たまに此処にも遊びに来る青銅のコたちにも聖戦のときの黄金聖闘士たちのオーラの凄さとか小宇宙の凄まじさを何度も聞かされる身としては一辺見てみたいと思うのは仕方ないわよねぇ。新年の御前試合が聖衣をつけて行う模擬実戦と聞いて今から楽しみにしてるの。
デスマスクさんに試食を頼まれたのは、タイ?みたいな白身の魚をトマトのジュレでカスパッチョ仕立てにしたものだったわ。
カノンさんの海界みやげの小魚をシュラさんのトマトとアフロディーテさんの所のハーブであえたものだそうだけど(結局シュラさんは山のようにトマトを持ち帰っていて各宮に配った残りを新鮮なうちにカミュさんの氷で冷凍してもらったそう。あれなら一年中故郷の新鮮なトマトが食べられるわね)プロ裸足の腕前だったわ。
私たちが大絶賛するとデスマスクさんはにま〜ッと笑ってクリスマスのパーティも期待しててくれよなってからのお皿を提げて帰っていったわ。お魚だけじゃなくてソースも美味で、みんなフランスパンですくって食べちゃったからほんとにお皿はぴかぴかで、作ってくれたデスマスクさんのご機嫌も良くなったみたい。
クリスマスか、今年ももう終わりよね。来年も何事もなく穏やかに過ごせますように。
Merry Chrismas
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