山茶花の小説
とあるなつのひのあけがたのつづき その7 

「おや、こんどは獣の体位がお望みかな?」
「…ち、ちが…う…あぁっ」
 中途半端に逃げようとした為に兄の前に無防備な背中をさらす事になってしまい、四つん這いのまま背後から散々に嬲られる。
 背中のくぼみを舐め上げられ、肩口をきつく吸われる。耳朶を咬まれ、耳孔を舌先で蹂躪されると、体から力が抜けてしまう。両腕が体を支えきれなくなり、上半身が崩れ落ちると、尻だけを兄に差し出した恥辱的な体勢で貪られる。
 尻肉を掴まれ広げられて、後ろから激しく穿たれ嬌声が高くなる。いつの間にか、カノンの腰が我慢しきれずにサガの律動にあわせて激しく振られだした。

「サガ…サガ…そんなにしたら…そんなにしたら…おかしくなっち…ゃうぅ…おかしくなっちゃうよぉ」
「フッ…もとからおかしいさ、私達はな。」
「サガぁぁん」
「大丈夫。まだ、私のままだよ。…気持ちいいか?後ろからだと、今までより奥まで入るようだな。結合部も見れるし、こういうこともできる」

 サガの手がカノン自身に触れる。蜜孔の最奥を深く抉りながら、半ば立ち上がり先走りに濡れた果実を柔らかく擦り始める。
「あぁぁ…きもちいぃよぉ…サガぁぁん」
「ここがいいのか?カノン」
 高まりだしたカノンの果実を嬲る手で、ちょっと悪戯を仕掛けるとたちまち高い嬌声が上がる。
 鈴口を指の腹で擦すってやると強い刺激に、たまらず腰を捩って逃げようとするので、指で蜜孔を押し広げより深くまで抉ってやる。
 もはや、総てを焼き尽くす劫火のような快感に喘ぎ声すら忘れて、荒い息遣いと濡れた肉を打ち付けあう音のみが広い浴室に響く。

「サガぁ…おれ…いっちゃいそぅ…はぁん…きもちいい…よぉ…」
「駄目だ、先に逝くな。一緒に、な?」
 激しく抽送しながら熱い息と共に囁く。最奥まで穿たれて、より深く咥え込もうと腰が動く。兄の動きに合わせて腰を振りたくる。

「ダメ…きもちいいもん…あぁん…いっちゃうっ」
「くっ…締まる…カノン、中に出すぞ」
 ひときわ深くサガはカノンの中に猛々しい肉棒を穿ち込み、おのれを解き放った。体の深奥に熱い迸りを受けたカノンもサガの手の中で達した。
 
 背中に兄の体温を感じて振り返れば、荒い息遣いの中に満足げな溜息を感じとり思わず笑顔になる。
「この格好は気持ちいいけど、キスがしにくいのが難だな」
 後ろから髪を引っ張られて口付けされた。


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あきゅろす。
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