山茶花の小説
とあるなつのひのあけがたのつづき その3  

「なぁ、続き…しようぜ」
 カノンは胸の上の兄の頭を、わざとらしく揉みくちゃにした。サラサラと指の間をすり抜けていく髪の毛を一房掴むとツンと引っ張ってみた。

 顔を上げた兄の泣き顔を見るのも久しぶりだなぁと、少し感慨を覚えながらも体を起こして頬を伝う涙を舌先で舐め取ってやる。
 ついでに唇にもキスしてやったら、その気になったのか覆いかぶさられて本格的に貪られる。舌先を嬲られ、口腔を犯される。荒い息の下で、互いの舌を舐めあい絡めて強く吸ったり吸われたりした。
 その間も総てを知り尽くしたサガの指先はカノンの弱い所を徹底的に責めまくり、息が続かなくなって唇を離すころにはうっとりと、総てに従順になってしまっていた。

サガは予備のボディソープを探し出し、たっぷりと手に取るとカノンの脚に手を掛けた。

 両足を大きく開かされ露になった蕾に、白い液体にまみれた長い指をあてがう。ちいさく輪を描くような動きで肉壁に液体をなじませ、そっと体奥への侵入を図る。
 カノンの秘められた肉色の蕾は、わずかな抵抗の後にくちゅりと淫らな音を立ててサガの長い指を呑み込んだ。
「さすがに、最前までラダマンティスのものを銜え込んでいただけあるわ。私の指に吸い付いて奥まで絡めとろうとしておるな。…おまけに、こんな恥ずかしい事になって…」

 すっかり立ち上がり先走りを溢れさせるカノンの果実の先端をぺろりと舐めてやると、真っ赤になった顔を背けた。そのくせに蕾は咥え込んだサガの指をきつく締め付けてくる。
 
 サガはにやりと笑うと、カノンの果実を口に含んだ。口腔で強弱をつけて扱いてやりながら、蕾に挿れた指を激しく抜き差しする。
「あ…サガぁ…きもちいいよぉ…おれ…おかしくなっちゃ…いそぉ…はぁん…きもちいぃんん」
 兄の髪に両手を突っ込んで、体を仰け反らせる。サガの指がカノンのイイところに当たったのか甘い嬌声が高くなる。サガは重点的に其処を責めた立てる事にした。カノン自身を歯で扱いてやりながら、蕾の奥の弱い所をぐりぐりと責め苛む。
「サガ…も、やめ…あぁん…も…やだぁ…やめて…サガぁん」
 甘えるような声で中止を強請られても、嗜虐心をそそるだけで、まるで抑制効果などありはしない。止めて貰えるわけもなく、そのまま嬲られ続けたカノンは堪らずサガの口中に精を迸らせた。

 サガはカノンの精を飲み込むと、指先で軽く口を拭った。ゆっくりと身を起こすと、未だ朦朧となっているカノンの体を抱き上げる。
「サガ?」
 とろんとした眼を向けてくる弟に、丸洗いにしてやると言ったろうと笑う。
「うぅん、そうじゃなくて…俺の…その…飲んじまったのか?」
 あんなにまずい物を…サガの唇に指を当て、叱られた仔猫のような瞳で聞いてくるから、サガはこのまま始めたくなって困ってしまった。
「可愛いお前の物だと思えば気にならないよ」

 カノンは申し訳なさそうに、サガの首に腕を回して口付けてくる。最初は啄ばむように軽く、次にはそっと舌を差し込んでサガの口腔を嘗め回してくる。
 サガはカノンを抱きしめる腕に力を籠め、口付けを堪能する。
 しばらくして、息を荒げうっとりと兄の肩口に顔を埋めたカノンの髪に口付けして、浴室へと運んだ。
 

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あきゅろす。
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