山茶花の小説
無題   その2       

「まぁ、いい。許してやるから、そこに四つん這いになって体の奥まで開いて見せろ」
 は…なんか物ゴッツイ事をいわれた気が…
「何をしている!冥界の男を咥え込んだ、恥知らずな所を開いて見せてみろと言っておるのだ!」
 やっぱり、むちゃくちゃ怒ってるよ…。

 仕方なく云われるがままに相手の目の前で四つん這いになり、体の下から手を回して尻肉を割ると、奥の蕾に指を差し入れて開いてみせる。
 曝け出された蜜孔を、無遠慮にジロジロ見つめる視線に耐えかねて、そこが火を噴きそうに熱くなってきた。
「フッ…中の方の肉まで物欲しげにヒクヒクしておるぞ」
 嬉しそうに云うな…このドS!俺はもう恥ずかしさで、消えてしまいたいとまで思っているのに。

 全身の神経が、無理やり開かされてる蕾の奥に集中してる気がして泣きそうになっていると、そこに濡れた柔らかいものが触れてきた。くちゅりと音を立てて蕾の内側まで、入りこんでくる。

「くぅ…あぁ…」
 噛み締めたシーツの間から鼻にかかった声が漏れてしまうのをとめる事が出来ない。逃れようにも、腰をがっちり捕まえられていて、なすすべも無い。
 相手の前に尻だけを突き出した恥ずかしい格好のままで気のすむまで弄られた。
 意識が朦朧となったころやっと開放されたけど、今度は長い指で奥までかき回される。
「くっくっくっ、淫乱め。指では足らんと見えて絡み付いてくるわ」
 脳髄が白濁してくる…くちゅくちゅといやらしい音を立てて、もはや開ききった蕾を弄られて意識が飛びそうになる。

「もぅ…いゃだ…アンタのが欲しいよぉ…アンタの…おっきいので…おっきいので突いて…ひとつになりた…ぃよぉ」
 にやりと笑い、夜着をかなぐり捨てる気配がした。
「可愛いことを云う。そんなににコレが欲しいのか?」
 隆々と怒張した逸物を見せ付けるように、蕾へ擦りつけてくる。のどが浅ましく鳴り、腰が勝手に揺れだしてるのを感じて、シーツに顔を伏せた。

「…黙っていてはわからんぞ」
 含み笑いとともに蕾の際どい所を爪で軽くかかれて居てもたってもいられなくなってしまう。
「アンタが欲しい!アンタとひとつになりたい!さも無きゃ…いっそ殺してくれ!」
「…いい子だ」
 振り絞るように叫ぶのと、含み笑いと共にねじ込まれるのはほとんど同時だった。

 シーツを握り締めて異物感に耐えていると、後ろの方で何かか弾ける金属音がした。
「なんだ…今の?」
 体を繋いだまま振り向けば、爛々と底光りのする真紅の瞳が俺を見つめていて…。
「気にする事は無い」
 平然と嘯くのに、俺は貫かれたままの体をよじって自分からキスしに行った。互いに舌を絡めて吸いあう内に激しい抽送が開始され、耐え切れずに甘い声が漏れる。

「あの男にもそんな声を聞かせてやったのか?」
 ひどく冷たい声だった。俺の中で暴れ狂っている熱い肉棒とはえらい違いだ。
「まだ…怒ってんのか…よ…俺は…生まれる前からずっと…アンタの物だったろ…いい加減機嫌直せ…よぉ」
 後ろから激しく穿たれながら、体をねじってキスを強請る。
「当たり前だ、お前はずっと私の物だ。誰にも渡さぬから覚悟するが良い」

 何の覚悟だよ。くすくす笑いながら言い返すと、首筋を強く噛まれて甘い痛みに声を上げるはめになる。 何かにすがりつきたくて、腕を回し自分を貫いてる男の首を抱く。結果的により深く自分を貫くことになって、熱い息が漏れる。

「今…俺を殺してくれ…そう…すれば、身も…心もあんたの物に…な…る」
 俺の手をとり指を舐りながら
「そんな事が出来れば、とっくにそうしている。」
 自嘲気味に笑い、放置されたままイキたいのに逝けないで居る俺のに触れてくる。
 強く扱かれて堪らず精を漏らしてしまうと、同時に体の奥でも熱いものが迸るのを感じた。


##clap_comment(拍手ください!)##


[*前へ][次へ#]

11/469ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!