0061
「あ」
中級任務終了後、彼女はそれに気がついた。
「猫だ」
真っ黒な猫。目は金色で、まさしく黒猫という感じの。
彼女は猫にそろそろと近づいた。
だが猫はにゃあと一言鳴いて逃げていった。
「あーあ」
残念そうに言う彼女。
「ねえウルキオラ様」
「何だ」
「ウルキオラ様って猫みたいだよね。さっきみたいな気まぐれな猫」
「……」
貶しているのだろうか。
「はぁ……」
溜息一つ。
「帰るぞ」
「はぁい」
俺が猫と似ているのなら彼女はナマケモノだ。
君は猫によく似ている/ちょ、ナマケモノとは失礼なっ@薄雲
20110507
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