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0051
「う…痛い」
始まりは砂の中だった。
全身が傷んだ。
ただただ苦しいだけの感情の中に、彼は入り込んできた。
「どこが痛いンだ?」
綺麗な黒髪をした彼は、眼帯をしていて、私は一瞬にして心を奪われた。
釘付けになった。
呼吸もままならないくらい。
「どこが痛いンだ?」
もう一度訊いてきた。
だから答えた。
「心」
全身の痛みよりも、私は心が痛い。
心臓が破裂しそう。
出会いは砂漠の中で/中途半端やな@薄雲
20110501
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