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「う…痛い」

始まりは砂の中だった。
全身が傷んだ。

ただただ苦しいだけの感情の中に、彼は入り込んできた。

「どこが痛いンだ?」

綺麗な黒髪をした彼は、眼帯をしていて、私は一瞬にして心を奪われた。

釘付けになった。
呼吸もままならないくらい。

「どこが痛いンだ?」

もう一度訊いてきた。
だから答えた。

「心」

全身の痛みよりも、私は心が痛い。

心臓が破裂しそう。

出会いは砂漠の中で/中途半端やな@薄雲

20110501


あきゅろす。
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