0050
「キスさせろ」
「嫌」
「唇」
「嫌」
「首筋」
「嫌」
「頬」
「嫌」
「額」
「嫌」
「じゃあどこなら良いんだよ?」
「……足の裏」
「ハードル高ェな」
「じゃあ」
「?」
「指先なら良いよ。手はダメ。でも指先は良いよ」
そう言って右手を出す彼女。
俺は半分驚く。だが、手をとる。
「じゃあ遠慮なく」
口付けをした瞬間、手をひっこめられた。
「終わり」
「短ェ」
「終・わ・り!」
「はいはい」
頬を紅く染めた彼女の表情は、俺の本能をくすぐった。
指先/Genesisの会話で思いついた@薄雲
20110430
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