0115
※またヒロインが死ぬお話です。OKな方のみお読みください。
―――それでも私は私を信じて言葉を紡ぐ。
◆
「また死ぬ、かも」
唐突に吐いた死亡フラグ。
目の前に広がるような白。
「死ぬな」
水色の髪の男が私の黒い髪を撫でる。
心地良いような気持ち悪いような複雑な気持ち。
「知らない」
そう冷ややかな言葉を吐く。
鼻で笑う水色の髪。
「ふぅん?」
意地悪っぽいな。
意地悪。
だから私は悪戯っぽく返す。
悪戯な声で。
「馬鹿じゃないの?」
驚かない水色の髪。
驚いた黒色の髪。
「強ェから死ぬはず無い、か」
見下す目。
見下ろす目。
「当たり前でしょ?」
ああ、何でこんな会話なんだろう。
無茶苦茶、滅茶苦茶、支離滅裂。
「じゃあ任務頼んだぞ」
それでもこの会話に安心感を覚えるんだ。
馬鹿な私。
「了解」
それに微笑む彼。
馬鹿な彼。
平和すぎて平穏すぎて吐き気がする会話なんてそう長くは続かない。
続編は来世辺りで。
私が消滅した事は言うまでも無く、現世の無と化した。
another
(この世界になって初めまして、この世界になってこんにちは、この世界の私の名前は―――)
10000HIT THANKS、F美様のみお持ち帰りください@薄雲
20110615
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