0103
※ツンツン死神ヒロイン
「気安く触ってるんじゃないですよ、下衆。愚民」
「ンだとゴラ」
藍染の後ろにぴったりくっついて市丸達とここへ来た彼女。いつもいつも無表情で俺が話しかけると無視したり睨んだり“馬鹿がうつる”と好き勝手に言いやがる。俺は負けたわけではない。彼女が俺の攻撃を無視し、その攻撃は俺より上の番号の奴が弾き飛ばすのだ。だからもう攻撃はやめた。口喧嘩で勝手やるつもりで彼女に話しかける。
「うっさいですね、愚かな6番」
「グリムジョーだ、何回言わせる。それともお前の耳は節穴か。それに俺は愚かじゃねぇよ」
「愚かです、私に話しかけるなんて、愚か以外の何者でも有りません。愚か者」
「……お前の口の聞き方のが愚かだろ?俺のが強ーのにな」
「馬鹿じゃないですか?私は戦わずして護ってもらう対象なのですから、戦う理由がありませんね」
フイッと顔を背けて俺を避けようとする。
くっそ、うぜぇ。
「オイ」
「まだ、何か用ですか?」
「用があるから呼んでんだろ?そのくらい理解しろよ」
「理解する必要なんて無いですよね」
「お前、何で俺達を敵視するんだ」
彼女は驚いた表情を見せる。そして目を背けた。
「私は、別にそんな事」
「してるな」
彼女の腕を掴む。細腕は俺の手の内にすっぽり収まる。
「どうしてそう思う」
「その態度」
「これは元々であって」
「その表情」
「っ!もう!気安く触るな!」
俺の手をバシッと叩く。痛いわけねーだろ、チビ。
「……」
「五月蝿い……お前には、関係無いでしょ!?」
俺が離してやるといつもの様な落ち着き気取った表情を捨てて泣きそうな表情をしながら駆けて行った。
「ンだよ」
結局彼女は自分を飾りすぎているだけだ。
「全く」
どっちが馬鹿だよ。
気安く触るな下衆
(素直になれないだけです気付け馬鹿)
中途半端だよ何でこうなる@薄雲
20110603
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