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BSR
冷たい頬.政宗
下校中、足元に積もった雪を見て、どうしても政宗に雪の塊をぶつけたくなった。
「政宗!いっくよー!ほいっ!」
ベチャッという音をたてて政宗の顔に雪の塊がぶつかる。
「honey。何やってるんだ」
「うふふー、今までの恨み辛みを込めて攻撃してるの!にゃふふふふ」
「恨み辛み…俺は何かしたか?」
「うーん、存在自体が滅茶苦茶にむかつくからねっ」
「honeyは時々酷いぜ」
「最高の褒め言葉だよっ!」
もう一度雪をかき集めて塊を作る。それを投げようとすると、何か冷たいものが顔面に当たった。
「honey、俺もやられてばっかじゃダメだからなっ、雪合戦partyだ!かかってこいよっ!」
「うにゅー、冷たい。政宗、こっちも全力でやるわ。ライトニングミラクルスパーキング!!」
そう言って政宗に剛速球を投げるも簡単に避けられてしまう。
「Ha!!きかねぇな!そんなもんか?」
「違うよ。もっと凄い必殺技もってるんだからねっ!マジカルロイヤリティースパーキング!!」
今度は政宗のコートに雪がヒットする。
「やるじゃねぇかっ!」
「政宗なんか一捻りなんだからねっ!変態筆頭伊達馬鹿胸になんか負けないよっ!」
「四文字熟語と名前が違ぇよっ!」
「胸(笑)」
「馬鹿にすんじゃねぇ!honey」
政宗は野球部のピッチャーというのもあって物凄い速さで雪の塊を投げてきた。
衝撃で尻餅をついてしまう。
「うにゅー、痛い」
「お、おい。大丈夫か?」
政宗は駆け寄ってきて手をさしのべるが、それを無視して自力で立つ。
「政宗酷いよ。何?イジメ?尻餅ついたところも痛いけど雪当たったところも痛いよ」
「わ、悪かった。sorry」
「許さない。一生呪い続けてやる」
「honeyが言うと本気に聞こえるからやめろ。何でもするから許せ、な?」
「ん?許してほしい?じゃあそうだなー。プライド捨てて土下座とか」
「………それは嫌だな」
「にゃふふ、だろうね。じゃあどうしよっかなー?」
「永遠の愛でも誓おうか?」
「何それクサッ」
シニカルっぽく笑ってみる。
政宗は私の右の頬に手を添えてもう片方の頬にキスをする。
「I love you. 幸せにしてやるよ」
「あははっ、政宗には無理よ」
冷たい頬
「honey、待て。俺には無理ってどういう意味だ。もしかして他に好きな奴がいるのか?」
「あ、雪降ってきた」

雪の中での誓い@薄雲

20101229


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