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BSR
冗談.政宗
朝、mailのmusicに起こされた。
この音は…。

◆◆

『ぐっどもーにんぐ政宗。おっはー、おっはー、起きてるかなお寝坊さん!めりーくりすます!めりーめりーくりすます!今日政宗の家に【突撃、隣の晩御飯】のノリで【突撃、政宗の朝ご飯すぺしゃる】やるからねっ!はい、実はもう玄関前まで来てるんだよっ!いんたーほん押しちゃうんだよっ!あーゆーれでぃー?準備は良いか?ゆーしー?』

◆◆

なんだ、これは。
このmailは。
カタカナが平仮名になってるぞ?俺の決め台詞も悪用されて―――…
ピンポーン
「来やがったか」
体を起こして適当に着替え、暖房をつける。そして玄関に向かうと彼女は居た。
「はろー、政宗!寝起きだねっ」
「Good morning. My honey. How are you?」
「えーっと…」
彼女は首を傾げる。
こんなにも簡単な英語も分からないらしい。
「中は入れ。寒いだろ?汚ねぇけどな」
「うん、汚いのは知ってる」
酷い事をさらりと言う奴だ。
で、靴を放り投げてずかずかと俺の部屋に入ってくる。おいおい、これは女のする事か?
「ねえ、政宗」
「なんだMy honey.」
「朝ご飯は?」
「今から作る」
「えー、くりすますの日に寝坊かよ」
彼女は残念そうに言った。
畜生、cuteだぜ。
「何が良い?言ってみろ」
彼女はパァッと笑顔になる。
「じゃあけーきが良い!!」
「……?」
え、朝からcakeかよ。
「ね、作って作って!ねー、作ってよ」
ソファーにどかりと座り、足をバタつかせる。何をやってるんだhoney。
「OK、そのかわり手伝えよ?」
「のー、あい、どーっんと!!」
honey、いい加減英語を平仮名にするのやめようぜ。
「じゃあ強制連行するぞ?you see?」
「も、しょうがないなー。うん、良いよ。傍観してあげる」
「What?」
「あはは、うそうそ。混ぜるのぐらいやってやるよ」
「何故上から目線なんだ」
「えへへー、何でだろうね」
honeyは楽しそうにソファーから立つとキッチンへと向かった。それに俺もついていく。いや、俺が作るのだが。
「うにゃあ。何で葱を束にして置いてあるの?」
「昨日小十郎が持ってきたんだよ」
「小十郎さんがっ!?一本もらっていって良い?」
え、何で小十郎のになると目を輝かせるんだ?こいつ。もしかして俺のことよりも小十郎のほうが好きなのか?え?え?え?
「全部持ってけ」
「やった、小十郎さんの葱、この世で唯一好きな葱!」
「Ah――……そうか」
「うん」
「honey、お前の好きな奴って誰だ?」
「小十郎さん」
ものすっごい核爆弾を投下しやがった。
Shit!涙で前が見えない。
「なんちゃって。政宗に決まってるでしょ?」
冗談
「honey、冗談がきついぜ」
「えへへ、見えなくて良いよ」

冗談冗句@薄雲

20101224



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