短編
お前はオレのもの[リボツナ]
『お前はオレのもの』
ツナの執務室にエスプレッソを飲みに(勿論いちゃつく)来るといつもとは違う光景が目に入った
「おい、ツナ?」
「あ。リボーン。エスプレッソだよね?悪いんだけど今動けないから自分でやって?」
いつもならソファーに座ってコーヒーを飲んでいるか仕事をしているツナ
そして此処に来る度にオレはツナにエスプレッソをいれて貰う(強制)のだが…
今日のツナの膝の上には何故か霧の守護者の阿呆面があった
「何してんだ」
「何って、膝枕?」
「見りゃあわかる。何でんなことしてんだって聞いてんだ」
「珍しく骸が俺の仕事を手伝ってくれてさ、“疲れたから寝たい”って言われたから膝を貸してやってるんだよ」
「自分の部屋に戻らせればいいことだろーが」
「いや、勿論言ったんだよ。“今日は任務も無いんだしゆっくり休め”って…」
「じゃあなんでこんな事になってんだ」
,
「骸が“直ぐに寝たい”って言うからさ」
「“寝たい”って言われたら誰にでも膝枕してやるのかバカツナは」
淡々と言うツナに腹が立ち自然と眉間にシワが寄る
「んなわけ無いだろバカ。てゆうかこれくらいで怒るなよ」
「別に怒ってねぇ。でもお前はオレのなんだから頼まれたって膝なんか貸すんじゃねぇ――わかったな?」
ツナの表情や言葉はいかにも冷静でムッとしたから最後の方だけ耳元で囁いてやった
「っ…//!のやろっ!」
「フッ…相変わらず、敏感だな?」
「〜〜黙れっ//!」
「あ?オレが見てないからって調子乗って浮気してた野郎が指図してんじゃねぇよ」
「なぁっ?!浮気なんかじゃないだろ!俺だって最初は膝枕なんてするつもりは無かったんだよ!」
「でもしてんじゃねぇか」
「骸が“膝を貸してくれないと、僕とお揃いの髪型にしますよ”って、脅して来たんだから仕方ないだろ…ってちょ、お前何して…!」
オレはツナの膝の上ですやすやと眠っているパインを引きずり落とした
「っ?!…痛…」
「骸っ!大丈夫…?ったくリボーン!何してんだよ?!」
心配そうに骸を見てからオレを睨むツナ
あぁ…うぜぇ
,
「うるせぇ。てめぇはオレのもんなんだよ」
「…はぁー…ったくお前は横暴なんだよ」
オレを睨んでいたツナは呆れた顔をしてソファに座った
「うるせぇ黙れ。そして今すぐこのパイン追い出せ」
「リボーン、お前はもう少し思いやりってものを持てよ…」
ドカッとツナの横に座り冷たく言い放ったオレにツナがまたまた呆れる
「余計なお世話だ。おい骸、さっさと出て行け」
「嫌ですよ。僕だって綱吉くんと一緒に居たいです」
「黙れ。それとも死にてぇのか?」
ツナに熱い視線を送る骸に腹が立ち、銃を向けた
,
「おいリボ「クフフ…受けてたちますよ」
「ハッ!お前ごときがオレに敵うわけねぇだろーが」
「おい二人とも!止めろよ部屋の中で!」
今、正に骸を撃とうとした瞬間、ツナが立って怒り出した
「ダメツナは黙って見てろ」
「駄目だから!ってかダメツナとか言うなよ!ほら骸!今日はありがとう!そんだけ動けるんだから自分の部屋戻れっ!な?」
ツナが必死になって骸の背中を押しだした
「嫌です!何故僕が「いいから早く戻れって!」
「つ、綱吉くん…酷いです…!」
ツナに潤んだ瞳を向ける骸
…正直引く;
「ゴメンって!でも今日は部屋に戻ってゆっくり休んで欲しいからさ!」
「綱吉くん…!、分かりました。君がそこまで言うのなら仕方ありませんね。今日は戻ります」
骸はツナの言葉をどう捉えたか分からないが笑顔で部屋に戻って行った
「ふぅー…良かったー部屋が無事で」
ホッと息をついてソファにうなだれるツナ
「ツナ、エスプレッソ」
「…お前さ、少しは俺を労れよ」
「エスプレッソ」
「………」
「…あの時計が壊れるまでー5ー4…「わかったわかったよ!今持って来るから撃つなって!」
ツナが無視しやがるから部屋にあった硝子の時計に銃を向けたらやっと動き出した
「最初っからそうすりゃいーんだ」
「……」
無言でオレを睨むツナ
慣れているので全く気にならないのだが。
気付かないフリをして銃の手入れを始める
「…どーぞ」
「おぅ。サンキュー」
ツナはオレにエスプレッソを渡した後隣に座ってお菓子を漁りはじめた
「あ。このクッキー美味しそう…。でもこっちのやつも…」
「どっちも食えばいーだろーが」
「リボーンは食べないの?」
,
「いらねぇよ。甘いモンはあんま好きじゃねぇんだ」
「美味しいのに…」
「そうだツナ。さっきも言ったが他の奴らに触れるなよ?
――お前はオレだけのなんだからな」
さっきの骸のことを思い出し思いっ切り低い声で囁いてやった
「―っ!
わかったよ!//」
オレの低い声に反応したツナ
「じゃあ、罰としてキスしろ」
「何の罰だよっ!?//」
オレの台詞に赤くなりながらも問い返してくる
「あぁ?骸に膝枕してた罰に決まってんだろ?」
「あれは…っ!」
「早くしろ」
そう言えば焦った表情でこっちを見てきた
「―ツナ、」
甘い声で呼べば更に顔を赤くする
そして決心したのかじっと見つめてきた
「目、閉じて…?」
少し震えた声に誘われるかの様に目を閉じると、その瞬間に唇に柔らかい感覚がした
「これくらいで震えてんじゃねぇ。情けねーな」
「なっ//!しょうがないだろ!恥ずかしいんだよ!」
「ったく…ガキが。まぁこれに懲りたら二度とオレ以外に触れさせないんだな」
「わかったってばっ!//」
───そうだ。
お前はオレのことだけを考えてりゃいい。
お前はオレだけのモンだからな?
──ツナ。
2009.1.1
明けましておめでとうございます★
正月と全く関係ありませんがw
今年も溺愛しんどろーむを宜しく御願いいたしますm(_ _)m
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