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裏小説
上流二
「と…時…平さん…?」
「ん?どうした?」

時平の立てた膝の間に抱きすくめられる形の昴は、今の状況に体を硬くした。

先程まで優しく背を叩いていた彼の手が今度は別の意図を持って昴の背をなぞり始めたからだ。

「い…今からですか!?」「怖くなったか…?」

妙に優しい瞳が昴を見下ろした。

「そっそんな事ないです!」

幼い反抗心を刺激された昴は、軽く睨みつけると時平に自ら抱きついた。

頭上からクスクスと笑い声が降ってきた。

「怖くなったら言いなさい…。」

昴の両脇に手を差し込んで、自分に対面するように座り直らせた時平は、昴の顔を上に向かせた。

幼さが残る美貌があらわになる。

かっては少女のように可愛いらしかった幼い少年は、成長して男らしい精悍さがでてはきているが、その繊細な美貌には何ら変化もなかった。

襟足までの短い黒髪は絹のように滑らかで、何度も撫でる時平の手の平をスルスルと滑り落ちる。卵型の滑らかな顔におさまる勝ち気な黒耀石の瞳は大きく、長い睫毛は影を落とす。唇も何も付けていないのにピンク色である。化粧をすれば十分、美少女で通すことが出来る。

そんな彼が自ら己を求めてくれた…。

あの可愛いらしかった少年が成長して一番最初に求めたのが自分…。

そうなれば良いと努力してきてはいたが、やはり不安はあった。

幼かった彼に手を出し、恋人という立場になった大人は自分だし(手を出すと言っても直接的な手段には及んでいない。)、それに情欲も伴った自身に嫌悪を抱いたりもした。

もし、彼が成長して自分との関係をなかった事にしようとしたら受け止めるつもりだったのだ…。

だからこそとても嬉しい。
今夜は彼に尽くしたいと思った。

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あきゅろす。
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