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裏小説
3ニャア
「レイン?」
「コンバンハ。」
「あっ、コンバンハ。」

相変わらず無愛想に挨拶をしたレインは、ズカズカと勝手に部屋に入り込んでしまった。

「へ〜中々綺麗じゃん。」
「ちょっ!こんな夜遅くに何をしておるのだ。親御殿が心配しているぞ!」

焦ったように問い詰める私を無視して、小さな女王様は私のソファーを動かしてポフンと座ると馬鹿にするように笑った。

「何心配してんの?馬鹿みたい。そんなの一度寝たフリして抜け出したに決まってるじゃん。母さん達は、僕に気付きもせず寝てるよ。」
「嫌…、そうじゃなくて…。」

大きなソファーに包まれるようにして気怠く座る少年の姿は絵に書きたくなる程の可愛いらしさだ…。

はっ!?違う違う!
見とれている場合じゃない。深夜徘徊は非行への一歩だ。ここは教師として厳しくしないと!

座っているレインの前に仁王立ちになる私。見下ろす角度のレインの顔が可愛くて、ついにやけそうになるのを必死に押さえてレインを諌める。

「レイン、親御殿に黙って深夜に家を出ることは危ない事だ。今回は見逃すから家に帰りなさい!」

少しキツメに言うと、レインは俯いてしまった。拍子抜けしてしまう。

いつもなら、反論や文句が怒涛のように浴びせられるのに、どうしたのだろうか?

「レインどうした?何かあったのか?」

優しく声をかけて見ると、レインは小さな声で応えた。

「あんたに相談したい事があるんだ…。」

ヌバァァァァ!!!!

レインが私に相談!?
クラスの中で一番綺麗で、私に懐いてなくて、虚仮にして馬鹿にしたりして、給食に異物混入してきたり魔法の杖を隠したりしたレインが私に相談!?
赤飯を炊かなくては!

ハアハアハア…。
危なかった…。危うく奇声を上げる所だった。
只でさえ低い信頼度がゼロ所かマイナスになる所だ。
私はレインに隠れてグッと拳を握る。

せっかくのチャンス!
ここで的確なアドバイスをして、ポイントを上げてレインに懐いて貰うぞ!


【この時、彼は気付いていなかった。レインの呼吸が微妙に荒くなって熱い目で彼を見つめていたというこ事に…。】

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あきゅろす。
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