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の声がする

月が出ない夜があり、僕はそんな時余りにも寂しくて君を僕の家に呼んだ。君は何時もみたいに「どうしたの?」って静かに笑うから、僕はそれ以上何も言えなかったんだ。
君が僕の側に居て、一体どのくらいの月日が経ったんだろう? 僕はもうかなりの月日を君と一緒に過ごしてきたような気がする。
あの、黒い霧で満たされ、赤い月が空を支配した夜から――
君は僕の側に居続けている。
僕の我が儘に付き合わせてごめんね、でも、僕は怖くて仕方が無いんだ。
君が僕の側から居なくなってしまうのではと。
君が僕の事を嫌ってしまうのではないかと。
だから僕は、何時までも君を手放せない。


100のお題 蒼い沼に沈む時


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