#アレニル
軽くなら良いという条件で許した筈なのに。何故こうもこいつは、何時も高が外れるのだろうか。
「んっ・・こら、アレル・・」
「っ・・・ロックオン!」
アレルヤの舌が自身の咥内に侵入してきて、思いがけず、ヒクンと自身の身体が震えた。微かにその眼を開けチラリとアレルヤを伺うと、その表情にはまるで余裕が無い。
(・・必死になっちゃってまぁ。)
確かに自分はこいつより年上だし、こいつがそれに焦ってしまう気持ちも解らない訳ではない。
俺なりにこいつと長年付き合って来て、それなりにこいつのことも理解しているつもりだ。
つもりなのだが・・・
「ふ・・、ロックオン。」
アレルヤは自分へと噛み付くような口付けをして来る。その必死さが可愛い、なんて思ってしまう自分も相当やばいのかもしれない。
「んは・・アレルヤ。」
アレルヤをその身体で実感して、ズクンと下腹部が反応してしまう自分も自分だ。
あ、やばい。これ以上はやばい。
「つっ・・アレルヤ!」
「ロックオン?」
アレルヤの肩を押して、押し返す。
そうすると、眉を下げて悲しそうに自身を見つめるアレルヤに、良心が痛んだ。
って、なんでこっちが悪いことをしている気分にならなきゃらならない。
「お前・・・なっ!」
あぁ、もう本当に。
ミッション前にこんな・・・、息が出来無く為るようなキスをするなと、こいつに言いたいけれど。けれど、アレルヤのそれが無下に出来ない自分がいるのだから堪ったものじゃない。
(本当、こいつに甘いよな俺。)
一つは溜息をついて、ロックオンはスッとアレルヤから離れた。
「とりあえず、ここまでだ。」
「ロックオン・・・」
「ミッション・・遅れるだろ。」
「解って・・ます。」
「アレルヤ・・」
「はい?」
しょぼくれてる顔を指先で引き寄せて、チュッと軽い口づけをアレルヤにする。びっくりしたようなあいつの顔に、俺はクスリと笑い、彼の耳元に甘い声で囁いた。
「続きは・・後でな?」
「・・っ・はい!」
甘いな、とは思う。けど、どうしようもないとも思うのだから厄介なのかもしれない。
終
お題配布元
http://hanauta.yukihotaru.com/
sitename>>ハナウタ
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!