僕と王道君(?)の幸せライフ
3
そしてもう一つ大きな事件があった。
彼、笠井稔が僕に告白してきたのだ。
僕の事が嫌いだったのではないかと聞くと「副会長に思いがあるままだと受け入れて貰えないと思ったから」と、親衛隊と似たような事を言った。
それから笠井稔の僕へのアタックが続いた。
毎日の送り迎えに、移動教室やお昼ご飯の時など一緒に居れる時は何時でも笠井稔は僕の側に居た。
そして何をしたのか、生徒会長様達と同じSクラスだったはずの笠井が僕と同じAクラスに降格したのだ。
彼がAクラスに来てから、彼と僕の時間はさらに増えた。
でもだからといって彼の事を好きになれるわけじゃない。
「君が僕の事を好きだという事はよくわかった。でもまだ副会長様への気持ちは忘れられたわけじゃない。」
何度も告白してくる彼にそう正直に伝えた。
彼は少し眉間に皺を寄せた後、眼鏡に隠れた瞳を和らげ
「わかった。」と一言呟いた
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