初恋は実らないって本当ですか?
よん
あれから3日。
あのとき理一の指にはヒビが入っていたらしく、全治三週間と言われた。
そのあとから理一は俺の部屋に入り浸るようになり、時々理一の彼女を自称する女も俺のところまで押しかけるようになっていた。
「お前、ヒビが入ったことは謝るけど俺の部屋に入り浸るなよ。」
「えー、だって俺、右手やってんだよ?何もできねーじゃん?いちいちはる呼ぶよりここいた方が早いし。女の子も巻けるし?」
「おい、最後本音出てるぞ。そんな理由なら帰ってもらう。」
「いやいや!マジで右手使えないのは辛いって!」
そう言って包帯の巻かれた右手を見せられ何も言えなくなる。
「三週間で出てってもらうからな!」
「はあーい」
「あと、彼女は1人に絞れ。」
「えぇー!」
「たまには1人に絞ってまともな恋でもしてみたらどうだ。」
「あるし。」
「は?」
「だから!ちゃんと恋したことあるし!」
「い、いつ?そんなの聞いたことない。」
「お前に言えるか!」
そう言って理一は布団に潜り込んでしまった。
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