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CP部屋
夢、追跡します(髑雲

夢を見た。骸様の夢じゃなく、雲の人の。

まだ、夢から抜け出せていない身体を必死に動かし、ベットの上から降りる。カーテンを勢いよく開けると、朝日とボンゴレ本部の庭の景色が片方しかない眼に飛び込んだ。
次に、クローゼットを開け、服を取り出し、着替える。
……まずは、骸様に挨拶をして、次にボスに今日の業務内容を訊かなきゃ。雲の人は………、
着替えながら、色々なことを考えていたけど、雲の人にかける言葉が思い付かなかった。“おはようございます、そういえば今日貴方の夢を見ました”なんて、言えるわけないし、ね。

部屋の扉を開けて、廊下を飛び出る。この時間だ、骸様はもう起きているだろう。そう思って、屋敷内をうろついていた。

「あ、……」

目の前には寝起きで、機嫌が悪そうな雲の人。……何だか、すれ違うのも気まずい。
コツコツ、近付くにつれて、大きくなる足音。私はブーツを履いていたから、コツコツよりカツカツ、だけど。
あと、一メートル。そういえば、いつも肩に乗っている可愛らしい鳥はどうしたんだろう、

すれ違った。肩からから感じるお互いの衣服少しだけ擦れた感覚。雲の人、案外背高いんだ…。昔と比べると結構伸びたな。イイ香りがしたから、きっと朝からシャワーを浴びたんだわ。確か、昨日任務から帰ってくるの遅かったって聞いたし。
あれ、私ったらすれ違っただけでも、雲の人のことをこんなに考えてる。どうりで夢に出てくるはずだわ。嗚呼、どうしよう、痛い、痛い。

振りかえれば、小さくなってゆく彼の背中が写った。あの様子だと、食堂にでも行くのかな?ごめんなさい、骸様。今日は挨拶をするの後回しになりそうです。

私は夢を現実にするために、彼を追い掛けた。








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