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闇を照らした光




目が覚めた時には、俺は混沌の戦士だった。
最初は何も思い出せなく、コスモスの戦士を何とも思わず斬ってきたことも覚えている。
しかし、戦いを続けるごとに、いろいろな記憶が蘇ってくる。
俺はソルジャーだったこと。
色々な地を仲間と共に歩いたこと。
セフィロスにより星が危険に晒されたこと。
助けれずに命を失った仲間のこと。
見殺しにしてしまった大切な人達のこと。




大切な人の死には、セフィロスが関わっていて。
恨みと悲しみと絶望、罪悪感が俺を取り巻く。



ひとり立ちすくんでいるとまたその感情が付きまとう。
こんな感情ばかりを考えているから、俺は混沌の戦士に選ばれたのだろう。
これも全て俺への罪なのだろう、と受け入れるしかない、と思っていると。
あの懐かしくて温かい声が聞こえた気がして、辺りを見渡した。
混沌の世界では咲かないはずの花が、その一辺だけに咲いていて。
その中には。少女がいた。
思わず足が動き、少女の元へ向かった。




「こんなところに花なんて珍しいな」

「うん。ここだけ、咲くの」



少女はこちらを見ずに花を見つめている。
なぜか酷く懐かしくなった。
ふと、少女が口を開く。
その声は優しくて。



「どうして、君はここにいるのかな、君は混沌なんかじゃない、よ」

「俺は………仲間を、大切な人を見殺しにしたんだ。……混沌がお似合いなんだ。」

「うそ。みんなを大切にしてた、でしょ?」

「俺は……どうすればいいんだ?」



戸惑い俯いたとき、彼女がふわりと、風に揺られた花のように振り返った。
その表情は俺を恨んでいるわけでもなく、ただただ、微笑んでいた。
彼女はこちらへ向かい歩みを進めると、俺の手を優しく、優しく包んでいた。


「クラウド、あなたを恨んだことなんて、ないよ」

「俺は…エアリスを見殺しにしたんだぞ…?」

「来てくれたでしょう?」

「……」

「自分を許してあげて。あなたは闇なんかじゃない、光なんだから。」


そう言ったエアリスは手を優しく離し、何処かへ向かい始めた。
行かないでくれ、ひとりにしないでくれ!
手を伸ばすが届かずに宙を漂った。



「エアリス……っ…!」

「クラウドのそばに、いつでもいる、よ。だから、もうあなたはひとりじゃないから、ね」







俺の心の闇を、彼女が光で照らした。






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クラエア


DDFFでアシストで出てくるエアリスがカオス軍だったクラウドをコスモス軍への後押しをしてればいいな

エアリスアシストだけじゃなく話に加わって欲しかっt

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あきゅろす。
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