フレイルの力

(フレイル。何かわかるか?)
アシェルはフレイルに聞いた。

『僕の力じゃないよ。』
そっけない答え。

アシェルはその言葉に頬を膨らました。


(そういや。お前の力はなんなんだ?)
フレイルはニコッと笑ってから下を向いて『ふー』っとため息をはいた。

『僕の力はね…
人を傷つける力なんだ。』
アシェルはそう言って下を向いているフレイルにくぎずけになった。

…敵を倒すのに必要な力を惜しむなんて。


『僕の力はね、
カストレの国の尋問の最終手段だったんだよ。』
アシェルは目を丸くした。

「…えっ?」
また声に出してしまった。


『僕の力は心の力。
触れて額を合わせた相手の精神を操れる。』

(初めて聞いた…)
するとフレイルはニコッと笑って。
『言ってないからね。』



『なるべくこの力を使うのはやめて。
あと心刀の力は、心刀を抜いているときにしか発動しないからね。』


((…ならなんで俺の頬は光ったんだろう。))



「アシェル。力のことはいずれわかるよ。
本当にありがとう。みんなきっと喜んでるよ。」

その後シエルが涙をためながらアシェルに抱きついた。
「泣くのはこれで最後にするから。」


その時


『もう少しだぞ!』
ランナの声が響いた。



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あきゅろす。
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