またね


結局カレンとは翌日会うことにした。
※アシェル目線

俺は町の噴水広場の縁に座っていた。
持ち物は金と…ナイフ。
俺はナイフは誰にも負けない自信がある。
(それでも心配なんだ。俺に明日は来るのか、)

俺は膝の上の震える手を見つめていた。

「アシェルー!」
カレンが手を振りながら走って来ている。
俺も手をふりかえす。

カレンは息をきらしながら
「ごめんね。まった??」
と微笑んだ。

「大丈夫だよ。でも当日だから少ししか一緒にいれない。」
カレンは笑って、
「ううん。私はアシェルに会いたかっただけだから。」
俺は自分の顔が赤いのがわかった。
「アシェル。私ね…」
期待している。
「絶対連れ戻すから!」
期待していたこととは違っていたが素直に嬉しかった。

「俺も絶対死なない。」
ニコッと俺は笑った。
するとカレンの顔が近づく。
そうだ。カレンが俺にキスした。
俺は顔が燃えるくらい熱いのがわかる。
「ごめんね。私アシェルが好き。」

…なんで、謝るの。
「俺も。」
勝手に言葉がでていた。
本音だ。
カレンは顔が赤らんでいる。
「俺、そろそろ行くな。」
カレンはうなずいた。
「うん。わかった。」
俺は手をふった。
カレンは涙目だ。

「またな。」
また会えるよ。

俺はカレンに背を向けて、一人城へと歩き始めた。

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