タイムリミット

「ジャン…?」
シエルは眉間にシワを寄せた。

「あっ。俺も騎士の一人ですよ。」
ジャンは丁寧に説明する。

それを聞いて、シエルは右手を自分の真横に上げた。
シエルの右手が柔らかい光を放ったと思うと、一瞬で心刀シャインが現れる。


それを見て、
ヒロも帯にぶら下げた、刀霞をゆっくりぬいた。
金属をこする独特の音がホールに響いた。


「ナトリ姐さんも応戦してくださいよ!」
ジャンは横目で女に合図する。

ナトリは艶かしい笑みを浮かべると、加えていたタバコを吐き捨てる。
そして帯の中に手をいれる、
抜いたとき、その手には何本かの千本が握られていた。

「さあ、タイムリミットはあとちょっと。がんばろか。」



それを聞いて最初に動き出したのはシエルだ。

鎌を思い切り後ろにひいて、体を軸にふる。

ビュンッ

目にもとまらぬ速さで、鎌鼬はナトリに向かって飛んでいった。

ナトリはすれすれのところで、しゃがんで避けるとしゃがんだままヒロに向かって右手にもっている千本を投げた。

ヒロはジャンに向かいながら千本を刀で薙ぎ払って、ジャンをきりつける。

ガキンッ

ジャンは簡単にやられる様子もなく、2本の剣をクロスさせて軽々と受け止めた。

ヒロは刀を押し込んだまま、ジャンを思い切り蹴ろうとすると
ジャンは支えている2本の剣を1本にして、もう一本の剣でヒロの腹を刺そうとする。

それに気づいたヒロは刺される直前に蹴ろうとしていた足でジャンの足を払った。

それは見事にあたり、
「わっ。」
と言ってジャンは床に倒れた。

そのままヒロが刺そうとした瞬間。
ひどくめまいがした、

そのせいで、刺そうにもさせず、後ろによろけてしまう。

「そろそろだもんね。鼻血…でてるよ。」

鼻を触ると、手には血がついていた。





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あきゅろす。
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