通常モード]
[
URL送信]
|
白き貴婦人 three 「っ……おい！？」 「……わたくし自身に、魅力はないのでしょうか……？」 「なんでそうなる」 「だって！わたくし、こんなにすぐに男の方に好意的に見られたことなどないのです！……ですから、余所者特有の何かのおかげで……こんなに、お優しいのかと」 「それで、あんた自身に魅力がないってか？」 アマネは無言で頷いた。 取り立てて、秀でているところがあるとは思えない自分が好かれるのはおかしい。 ……やはり、実際に体験しないとわからないことだ。 なぜこんなにも、自分という存在は好かれるのか。 「……申し訳ありません、おかしなことを申してしまいまして」 暗い表情のまま言っても、あまり意味はないだろうが……このままの状態でいることに耐えられなかったので、アマネは無理やり笑ってみせた。 たとえ、自分自身の魅力でジェリコが惹かれていなかったとしても、これからの努力でいつかきっと私自身を好きになってくれるだろう。 ［*前へ］［次へ#］ [戻る]  |