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「あのさ、俺帰ってもいい? まだ風紀の仕事もあるし。」
ドアの前で、生徒会に向かって叫ぶ転校生にそう声をかける。
さっきから一行にドアは開かないし、会長も......、いるのかどうかは分からないがいないかもしれない。
遊ぶという行為も別に重要にも思えない。
「えっ! だめ!! 久しぶりにあったんだから、友達は遊ばなくちゃいけないんだぞ!」
「え、いや、でも」
「......仕方ありませんね。」
「え?」
ガチャリ、と錠の外れるおと。
副会長の手には鍵がひとつ。
え、鍵持ってたの?
そう口に出すひまもなく、左右から身体を前に押し出される。
こけまいとバランスをとった先で、目をまん丸にした会長と目が合った。
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