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一体どうしたんだろう。冬至のやつ。
原因は、たぶん会長だろうけど。
会長になにかあったんだろうか。
冬至があんな顔をするぐらいだから、きっとよほどのことがあったんだろう。
「あー、さっき話そうと思ったんですけど、委員長は知ってますよね。あの、」
「あぁ、知ってる。嫌でも耳に入ってくるからな。信じてるやつはほぼいないと言っていいが。」
「え、なんの話?」
俺の知らないとこで進行していく会話をききながら思わず、質問する。
もう誰も仕事をしていない。
俺以外はみんな知っているようで、それぞれがそれぞれの表情をしている。
「えっと、会長があの転校生に惚れて、仕事をしないで遊びまくってるって。それで、夜には親衛隊を侍らせていかがわしいことをしてるって。」
「は?」
言葉を理解するまでに時間がかかっていまう。
「いや、これは生徒たちに流れてる噂で、たぶん流したのは副会長あたりだと思うんですけど。まぁ、本当は会長、ちゃんと仕事してて」
「当たり前でしょ。」
思わず言葉が飛び出した。
途端に、驚いたように俺をみる視線の数々に若干居たたまれなくなる。
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