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「なに。どうしたの。すごいびっくりしたんだけど。」
「なにじゃない......。まじでなんなんだアイツはっ! いく先々でいろんなものを壊しまくってっ......!! どんだけ仕事が増えると! 風紀室に連れてきたくても、あんな奴怖くて連れてこれるわけがないっ。」
「怖いって? 冬至が?」
すごく悔しそうに、拳を握り語る冬至に俺は若干驚きながら言葉を返す。
その言葉に当たり前だとばかりに頷いた冬至は、書類の束をなげて指定席につく。
無造作に投げられた書類には、生徒会の文字。
「当たり前だろう。おかしなことを聞くな。あんなやつ、風紀室につれてこれるわけがない。どんな愉快な模様替えをするか分かったもんじゃないからな。」
「あぁ、そういうこと。」
幼馴染みでも、まだ冬至の思考を読むのは難しいらしい。
「あぁ、そうだ。田中、これまとめとけ。」
そう言い、散らばった書類をかき集める冬至に呆れた視線を送っているのは俺だけではないだろう。
証拠に、今風紀室にいる委員全員と目が合った。
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