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あの食堂の出来事から1週間。
俺はあの日から、とても調子がよくない。
身体のどこかが悪いとかそういうことではなくて、ただ調子が悪いのだ。
口から出るのはため息ばかりだし、止めようとしても気を抜くともうダメ。
仕事はやる気が起きないし、この1週間はほとんど書類仕事しかしていない。免除されている授業にはいつも以上に出ていないし、移動は寮とこの風紀室を行き来するだけに留まっている。
「副委員長大丈夫ですか?」
「あー、うん。だいじょうぶ。」
机にのびる俺にかけられる声。
このやりとりもいつも通りだ。
「あっ、そういえば、......副委員長。最近なんか変な噂がせ」
「あーっ!! あんのっ、クソマリモがっ! いい加減にしろ!!」
「のわっ......!?」
ドダンッ、と開いたドアから飛び出してきた大きな影に驚き、声がでる。
反射的に視線をやった先には、予想通りの人物の姿。大変ご立腹らしい。
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