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「なぁなぁ! お前名前なんていうんだ? 俺は太陽!! お前は!?」


大抵、こういう感情を持つときは相手も同じだというけどこの子の場合は違うらしい。

むしろ好意をのせて言われた言葉に、勝手に拍子抜けしてしまう。


「あーえっと、俺は桜庭篠。風紀委員会の副委員長をしています。よろしく。」

「風紀!? えぇー! しのは凄いんだな! 三色も副会長だもんな!!」

「え、あ......、えぇ、まぁ。」


珍しく歯切れの悪い副会長に、後ろを振り返る転校生。


そういえばこの子、小柄だな。


そんなことを思いながら、つられ、視線をあげると、なぜか副会長がもの凄い形相でこちらを睨んでいる。


なぜだ。


「副会ちょ」

「太陽、そういえばまだ寮への案内がまだでしたね。今からいきましょう。荷物はもう運び込んでありますから。」

「あっ、そうだったな!」


未知のことに目を輝かせる転校生に、笑顔で手を差し出す副会長。


確実に俺が話すのを見計らっての言葉に、表情がかたくなってしまったのは仕方ないことだと思う。

明らかな悪意のこもった行動に、脳が追い付かないというのもあるけれど。


「あ、じゃあな。しのっ! また遊ぼうな!!」


副会長に手を引かれ、叫ぶ転校生に罪はない。
できるだけ、表情筋を緩めることに努め、こちらを見続ける転校生に手を振った。


すると、何かを察知でもしたのか、驚くべき早さで振り返った副会長の目付きの酷く鋭いこと。




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あきゅろす。
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