王道転校生というやつ 「はぁ......。」 「っ。」 「はぁ......。」 「ぁ、」 「はぁ......。」 「っ、さっきからうるさいぞっ。なんなんだ一体! なにか文句があるなら直接言え!」 「......んあ? ......、どうしたの。」 「貴様がな!」 突然、机を叩き怒りだした冬至に驚きを隠せない。 え? 一体どうしたんだろう、俺なにかやったっけ。 「あークソッ! 俺は見回りに行ってくる!」 状況の変化に追い付けない俺にさらに苛立ったのか、ガチャン、と。 冬至の苛立ちの大きさを体現するように閉まったドアに、ビクリと後ろの空気が震えたのがわかる。 いや、ほんとどうしたんだろう。冬至のやつ。変なものでも食べたのか。 それに。 冬至のやつ、また後輩をビビらせて。 [次へ#] [戻る] |