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「おはようございます。桜庭副委員長。」
「あっ、おはようございます。副委員長。」
「うん、おはよー。今日も頑張ってね。」
特別棟にある風紀室へ向かう道のりでかけられる挨拶に手を振りつつ、足を動かす。
今年の4月から名前の後につけられるようになった役職名に微妙な気持ちになるも、仕方ない。
初めは、あいつに無理やり名前を出されたわけだけが、最後の最後にそれを承諾したの俺自身なのだから、やらなくては仕方がないというやつだ。
つい先日、春を越したばかりの気候は、まだ少し肌寒く、ちらほらと見える園芸部の働きに称賛の拍手を贈りたくなった。
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