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そんなことを思いつつ太陽くんを見れば、彼は俯き、拳をぎゅっと握りしめる。その瞬間、大きく息を吐き出し開いた右手を頭の上へとのせた。
そしてーー。
「あっ。」
取り去られたのは、黒。
現れたのは、見事なまでの金色で。
「......すごい。」
ありきたりな表現だけど、そう表現するしかないような。と、金が現れた次の瞬間。
彼の目からぼろぼろと流れ出た涙は、その余計なお飾りと、薄い黒を剥がしていって。
見えたのは、あお。
ひどく綺麗で、熱いあお。
きれいだ。
目の前に現れた、本物の太陽くんを見てただ、素直にそう思った。
「うほっほー!? ついにきたよっ。きたよっ。王道転校生の本当の姿を見せるときが!」
「うんうーん。きちゃいましたねぇ。ゆうさんー。これぞ王道展開ですよぉ。」
「ひっひっひ。やばい、笑いがとまらぬ。」
「いやー、とめてぇ。その顔、すごく気持ち悪いからぁ。」
うん。それは俺も思った。
そして、悠。あとで絶対殴ってやる。カシャカシャなんか、聞こえちゃいけないものが聞こえるから。
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