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「冬至、」

「お前。」

「ぇ?」



被せられた声に、言葉が止まる。


若干俺より高い身長でこちらを見下ろす冬至は、もう席を立っていて。



「お前。......どうしてあいつを気にかけているんだ。」

「え、......あ、いつ?」



あいつ。
あいつって言うのは、



「バ会長のことだ。お前は最近あいつを気にしていただろう。昨日も朝来ないと思えば、生徒会室に居たらしいしな。」

「え。」



なんでだ。なんでバレたんだ。
俺、そんなこと一言も......。



冬至の顔を見る。その表情にはなんの感情も浮かんでいないようで。



「で、どうなんだ。桜庭。」

「えっ、ぁ。............おれはっ」



冬至の切り目にあったはずの視線が、徐々に徐々に下がっていくのが分かる。



なんて答えればいいんだ。

会長が好きだからと、だから気にしているとそう言えばいいんだろうか。
だけど、そんなことを言えば会長の迷惑にならないだろうか。

会長が転校生と。転校生とどうにかなるのは必然で。
きっと時間の問題で。


冬至が会長に言うとは思えないけど、もし会長に伝わったら。伝わったら、困る。





俺が会長を好きなんて、そんなことーーーー、







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